波線1
向いているタイプとは

向いているタイプとは

病院で働くイメージが強い看護師ですが、産業看護師として企業で働くことも可能です。ただし、病院とは置かれる環境が異なるため、どのようなタイプが産業看護師に向いているのか把握しておくとミスマッチ回避にも役立つでしょう。

主体性と協調性を兼ね備えている

産業看護師は、その職務の性質上、主体性と協調性という相反するようにも見える二つの能力をバランス良く兼ね備えているタイプが向いています。多くの産業看護師は、事業所内で保健師や看護師が一人という「一人職場」で働くことになります。この環境では、上司や同僚の指示を待つのではなく、健康管理室の運営や健康課題への対応など、目の前の問題に対して自分で判断を下し率先して業務を進められる主体的な能力が不可欠です。
しかし、職場の健康問題は複雑であり、ときに専門的な判断を要することもあります。そのため、自分だけの知識や判断に固執するのではなく、必要に応じて医師や衛生管理者、人事労務担当者などの他部門と円滑に連携を図り、相談しながら協力して問題解決に当たる協調性も同時に求められます。自律的に動きつつも、周囲と協力し組織全体で従業員の健康を支えられる能力を持つ人が、産業看護師として活躍できるでしょう。

病院と異なる企業文化に馴染める

病院とは異なる企業文化にスムーズに馴染める人も、産業看護師に向いています。産業看護師は、医療機関ではなく一般企業に在籍し、その組織の一員として働くため、企業組織で働くことの特性を深く理解できていることが大切になります。
医療の専門職としてだけでなく、一社会人としてのマナー、ビジネスにおける思考力、そして教養が企業内での評価基準です。つまり、看護師としての確かな知識や技術を持っていることに加え、これらの非医療的なビジネススキルや組織適応力が身についている人が産業看護師として活躍できるタイプだといえます。企業の一員として健康管理体制を支える役割を果たすためには、医療職の視点と一般社員の視点をバランス良く持ち合わせることが重要です。

予防医学に関心が高い

予防医学に高い関心を持つ人も、産業看護師に適性があると判断できます。通常の医療現場における看護師の主な目的が、病気を抱える患者さんの治療であるのに対し、産業看護師は企業で働く従業員の方々の病気を未然に防ぐという予防的な観点から業務にあたる必要があります。この役割には、健康診断の結果に基づいた保健指導や生活習慣病の予防指導、メンタルヘルスケアの推進などが含まれます。そのため、「治療」よりも「予防」に重点を置きたい方、そして企業で働く人たちに対して健康を維持することの大切さや具体的な実践方法を積極的に伝え、その実現をサポートしていきたいという強い思いを持つ方は、産業看護師として大いに活躍できるでしょう。予防医学への情熱が、従業員の健康と企業の生産性向上という形で実を結ぶ、やりがいのある仕事です。

波線2

産業看護師を目指す人におすすめの記事

  • 向いているタイプとは

    向いているタイプとは

    産業看護師は一般的な病院勤務と異なり、企業組織に身を置きます。病院とはまた違った視点を持って働く必要があるため、実際に転職する前に産業看護師に向いているタイプについて確認しておくのもおすすめです。

  • エージェントを利用しよう

    エージェントを利用しよう

    産業看護師は特定の人にしか紹介されない非公開求人として扱われることが多いです。非公開求人は転職エージェントに登録している人にしか紹介されません。まずは2~3社の転職エージェントに登録し、募集があるか確認できるようにしておきましょう。

  • 産業看護師として働くメリット

    産業看護師として働くメリット

    病院勤務の看護師と大きく異なるのは心身の負担が少ないことでしょう。命に関わる事態に巻き込まれることがなくプレッシャーも少ないので、余裕を持って仕事を進められます。人間関係のトラブルもほとんどなく、精神的に追い込まれることもありません。